製造業界において、リバースエンジニアリングによる製品開発は以前から行われていましたが、近年その手法が再注目されています。技術の発達によって実現しやすくなったこと、CADデータの重要性が高まっていることがその要因として考えられます。
ここでは、当社が行っているリバースエンジニアリングについて詳しくご紹介します。
リバースエンジニアリングとは
製品の構造を解析し、そこから動作原理や製造方法などの技術情報を調査する手法が「リバースエンジニアリング」です。
設計図や仕様書がない場合でも、3Dスキャンによって設計情報が得られるため、複雑な製品構造でも忠実に再現できます。また、3Dデータ上でデザインの変更や修正が可能ですので、新製品の開発にも有用です。
リバースエンジニアリングのメリット
通常の製品開発の場合、試作品を作ったあとに実験や解析を重ねるため、その分だけ開発期間とコストがかかります。
一方リバースエンジニアリングの場合は、製品やその模型から製造方法・構成部品などを分析できますので、必要最低限の工程とコストで開発が可能です。
また部品の修復にも威力を発揮しますので、破損による交換や廃棄を避けられます。結果的に廃棄量が減り、環境負荷の低減につながるメリットもあります。
主な3つのメリット
新製品開発の際に必要な実験や解析を最小限に抑えられるので、開発コストを削減できる
既存技術を参考にしたり、複数の技術を組み合わせたりすることで開発期間を短縮できる
図面が残っていなかったり、生産完了で入手できなかったりする製品や部品でも生産・修復できる
当社の保有設備
当社は先端の三次元測定機器を駆使して測定を行っています。測定物の素材や大きさ、用途に応じて最適な機器でスキャンすることで、高精度な測定結果が取得できます。
工場で使用している機械の部品が破損・損傷した場合でも、三次元測定とレーザー溶接機による肉盛りで、部品を完全に修復できます。